個を活かす組織

〜生きる力〜

2011年6月9日

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 最近の問題意識として、日本の組織は組織としての個を偏重しているように思える。

 今の社会は、人と違う事を賞賛し、企業でも個人でも差別化を奨励し多様化を求めているが、同時に会社という組織の中では組織の中での個として動けと新社会人向けの啓発図書などの中でよく言われている。

 しかし、それは本当に正しいことだろうか。実は組織の中での個などと言っている人ほど個人としての無限の能力を活かせず、自分の見える範囲での枠にはめた方が安心することから組織にとらわれるのではないかと感じる事が多い。そして、組織の能力は枠にはめたがるリーダーの能力に依存するということになる。

 日本の社会において真のリーダーがいないと言われて久しいが、そのことと会社組織の中で起きている事は同期していると思う。

 そんなことを書いている私自身が真のリーダーとなるべくリスクをしょって一歩踏み出せよ、ということは言わずもがなですが、そのような組織にいる方は一刻も早く違う機会を探すべきです。

 しかし、未だ転職は悪だ、という風潮も一部あったり、履歴書に空白ができるのが再就職に不利と言われる社会の枠組みの中で、枠にはめるリーダーがリードする組織に所属する事は自分の能力が制限されている事にほかならない。

 つまり、もっと大局的に見た場合、自分の能力を社会のために使えない事の方が大きな損失だということである。また、その状況に甘んじる事は、先代のみなさんが作った社会の仕組みを肯定している事を意味し創造的な破壊が起きていない証拠であるともおもう。

 同じ世代のみなさん、そして、我々より若い世代のみなさんへ

 本当に自分の能力を発揮していますか?それを社会のために活かしていますか?

 もちろん、人それぞれ、個人として追求する幸せは異なりますが、それでもみな仕事を通して社会の役に立ちたいと思っていませんか?そして、その気持ちをストレートに表現できていますか?

 私は、そんなことが日本が浮上するきっかけだと思います。私も一歩踏み出す事を考えています。みなさんにとっても本当にすべき事を考えてみるきっかけになればと思います。